相続税の税務調査はどんな人が対象になる?

こんにちは。
新宿区・千代田区・文京区を中心に相続相談を行っております、
相続診断士・プライベートコンサルタントの乾浩一です。

相続税の話題になると、
多くの方が、どこか他人事のようにこうおっしゃいます。

  • 「税務調査って、よほど怪しい人が来るんですよね?」
  • 「うちは真面目にやるつもりだから、大丈夫だと思います」
  • 「調査なんて、資産家だけの話でしょう?」

しかし、相続の現場で数多くの相談を受けていると、
税務調査は決して“特別な人だけ”のものではない
という現実を、強く感じます。

実際に、

「まさか、うちに税務署が来るとは思いませんでした…」

と、後悔の表情で相談に来られる方は、
決して少なくありません。

この記事では、

  • 相続税の税務調査とは何か
  • どんな人が調査対象になりやすいのか
  • 税務署はどこを見ているのか
  • 調査が入ると、何が起きるのか
  • なぜ“事前相談”が最大の防御になるのか

を、相続の知識がない方にも分かるよう、
やさしく、丁寧に解説していきます。


相続税の税務調査とは?

相続税の税務調査とは、
相続税の申告内容が正しいかどうかを、税務署が確認する手続きです。

  • 申告漏れはないか
  • 評価が低すぎないか
  • 意図的な隠し財産はないか

といった点を、
税務署が細かくチェックします。


「税務調査=脱税者」というイメージは誤解

まず、最初にお伝えしたいことがあります。

税務調査=悪いことをした人
というわけではありません。

多くの場合、

  • 知らずに間違えた
  • 判断が難しい部分を誤った
  • 専門家に相談せず自己判断した

こうした理由で、
結果的に調査対象になるケースがほとんどです。


相続税の税務調査はどれくらいの確率で来る?

相続税は、
他の税金に比べて
税務調査の確率が高いと言われています。

理由は、

  • 相続税は一生に一度
  • 金額が大きくなりやすい
  • 不動産評価など、判断が分かれやすい

といった特徴があるからです。

特に、
都心部の相続は注目されやすい
という点は、覚えておいてください。


税務署は「誰でも無作為に」調査しているわけではない

税務署は、
限られた人員で調査を行っています。

そのため、

「調査に入りやすい相続」
「調査に入りにくい相続」

を、ある程度選別しています。

では、
どんな人が対象になりやすいのでしょうか。


税務調査の対象になりやすい人の特徴

ここからは、
実務でよく見られる“要注意パターン”
をご紹介します。


① 相続財産が多い人

これは、最も分かりやすいポイントです。

  • 不動産が多い
  • 都内に土地を持っている
  • 相続財産が1億円を超えている

こうしたケースは、
税務署から見て「調査の効果が高い」
と判断されやすくなります。

新宿区・千代田区・文京区では、
自宅と土地だけで
基礎控除を大きく超えることも珍しくありません。


② 不動産評価が低い(低く見える)人

相続税の調査で、
最も狙われやすいのが不動産評価です。

  • 路線価の読み間違い
  • 土地形状の判断ミス
  • 特例の誤適用

これらは、
意図的でなくても修正されやすいポイントです。

税務署は、

「この評価、本当に妥当ですか?」

という視点で、
非常に細かく見てきます。


③ 生前贈与を多くしている人

生前贈与は、
相続税対策としてよく使われます。

しかし税務署は、

  • 贈与の記録
  • 金額
  • 時期
  • 実態

を、しっかり確認します。

特に、

  • 毎年同じ金額
  • 親が管理していた口座

などは、
名義預金として否認されるリスク
があります。


④ 現金・預金が少なすぎる人

これは意外に思われるかもしれません。

「現金が少ないなら、問題ないのでは?」

実は逆で、

  • 財産の割に現金が少ない
  • 不動産ばかり

という場合、

「他に隠れた財産があるのでは?」

と疑われやすくなります。


⑤ 配偶者特例・小規模宅地等の特例を使っている人

これらの特例は、
相続税を大きく減らせる反面、

  • 要件が細かい
  • 判断が難しい

ため、
税務署が重点的に確認するポイント
でもあります。

特例を使って税額が大きく下がっている相続は、
調査対象になりやすい傾向があります。


「真面目に申告すれば大丈夫」は通用しない?

ここで、
とても大切なことをお伝えします。

税務調査は、
“気持ち”ではなく“書類と数字”で判断されます。

どれだけ誠実でも、

  • 評価の考え方が違えば
  • 解釈が違えば

修正を求められることがあります。


税務調査が入ると、実際に何が起きるのか

では、
実際に税務調査が入ると、
どんな流れになるのでしょうか。


① 税務署から連絡が来る

ある日突然、

「相続税の件でお話を伺いたいのですが…」

という電話や書面が届きます。

この時点で、
多くの方が強い不安を感じます。


② 自宅や事務所での調査

調査官が、

  • 自宅
  • 税理士事務所

などに来て、

  • 申告内容
  • 財産資料
  • 通帳
  • 契約書

を確認します。


③ 指摘・修正・追徴課税

調査の結果、

  • 申告漏れ
  • 評価誤り

が見つかると、

  • 修正申告
  • 追徴課税
  • 場合によっては加算税

が発生します。

精神的な負担は、
想像以上に大きいものです。


「税務調査が怖い」と感じるのは自然なこと

税務調査という言葉に、
恐怖を感じるのは当然です。

しかし、

本当に怖いのは、
調査そのものではなく、
“準備不足で迎えてしまうこと”

です。


税務調査を「怖くなくする」ためにできること

それは、
相続が起きる前、または申告前に
きちんと準備しておくこと

に尽きます。


① 財産を正しく把握する

  • 不動産
  • 預貯金
  • 生前贈与

を、
漏れなく整理しておくことが大切です。


② 評価が難しい部分を専門家と確認する

不動産評価や特例の判断は、
自己判断が最も危険です。


③ 「税務署目線」でチェックする

  • どこを疑われやすいか
  • どんな資料が必要か

これを事前に考えておくことで、
調査リスクは大きく下がります。


65歳・女性・相続人の立場で考えてみましょう

あなたは65歳。
定年退職後、パートをしながら生活しています。

親は80代で、

  • 都内に自宅
  • 都内に複数の不動産
  • 金融資産もある程度

相続人は、

  • 配偶者
  • 子ども2人(あなたとご兄弟)

このケースは、
税務調査の「典型的な対象」になりやすい条件
がそろっています。

だからこそ、

「何も問題ないはず」
ではなく、
「きちんと準備しておこう」

という意識が重要です。


税務調査は「運」ではありません

よく、

  • 「運が悪かった」
  • 「たまたま調査に当たった」

と言われますが、
実際には
ある程度の“理由”があります。

その理由を知り、
対策をしておくことが、
最大の防御です。


事前相談こそ、最大の安心材料

税務調査の相談で、
よく聞く後悔があります。

「調査が来る前に、相談しておけばよかった」

事前に相談していれば、

  • 申告内容を見直せた
  • リスクを下げられた
  • 心の準備ができた

というケースは、
本当に多いのです。


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相続診断士・プライベートコンサルタント
乾 浩一