遺言書がないとどうなる?実際に起こる相続トラブル事例

こんにちは。
新宿区・千代田区・文京区を中心に相続相談を行っております、
相続診断士・プライベートコンサルタントの乾浩一です。

相続のご相談をお受けしていると、
とても多くの方が、口をそろえてこうおっしゃいます。

「まさか、遺言書がないだけで、こんなに大変になるとは思いませんでした」

遺言書がない相続は、
想像以上にトラブルが起こりやすいのが現実です。

この記事では、

  • 遺言書がないと、相続はどう進むのか
  • 実際に起こりやすい相続トラブルの事例
  • なぜ都心部の相続ほど問題が深刻になりやすいのか
  • 遺言書が果たす本当の役割

を、相続の知識がまったくない方にもわかるよう、
やさしく、丁寧に解説していきます。

「うちはまだ大丈夫」
そう思っている方にこそ、
ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。


「遺言書がない相続」は決して珍しくありません

実は、日本では
遺言書を作成せずに亡くなる方のほうが圧倒的に多い
と言われています。

理由としては、

  • 「まだ元気だから必要ない」
  • 「財産がそれほど多くないと思っている」
  • 「家族仲がいいから大丈夫」
  • 「何を書けばいいかわからない」

こうした考えが背景にあります。

しかし、相続が発生したあと、
ご家族が直面する現実は、
事前の想像とは大きく違うことが少なくありません。


遺言書がないと、相続はどう進むのか?

遺言書がない場合、
相続は法律で決められたルールに従って進みます。

具体的には、

  1. 相続人全員で
  2. 遺産分割協議を行い
  3. 誰が、何を、どのように相続するか
  4. 全員の合意で決める

という流れになります。

ここで重要なのは、
相続人全員の合意が必要
という点です。

たった一人でも反対すれば、
話し合いは前に進まなくなります。


なぜ遺言書がないとトラブルになりやすいのか

理由① 「親の意思」がわからないから

遺言書がないと、

  • 親が何を望んでいたのか
  • 誰に何を残したかったのか

これがまったくわかりません。

その結果、

「こうしてほしかったはずだ」
「いや、きっと違う」

と、
相続人それぞれが
自分なりの解釈を主張することになります。


理由② 話し合いがゼロから始まる

遺言書があれば、

  • 分け方の方向性
  • 考え方の軸

が示されます。

しかし、遺言書がない場合、
すべてを一から決めなければなりません。

特に、

  • 不動産が複数ある
  • 相続人が複数いる

こうしたケースでは、
話し合いは簡単にまとまりません。


理由③ 感情が表に出やすい

遺言書がない相続では、

  • 介護の不満
  • 過去のわだかまり
  • 親への思い

こうした感情が、
遺産分割協議の場で一気に噴き出します。

これは、
誰が悪いわけでもありません。

人として、
ごく自然な反応です。


実際に起こる相続トラブル事例

ここからは、
実際の相談現場でよく見られる
遺言書がなかったために起きたトラブル事例
ご紹介します。


事例① 不動産をどうするか決まらない

被相続人は80代。
都内に自宅と、賃貸用の不動産を複数所有していました。

遺言書はありません。

相続人は、

  • 配偶者
  • 子ども2人

最初は、

「話し合えば決まるよね」

と穏やかな雰囲気でした。

しかし、

  • 自宅は誰が住むのか
  • 賃貸不動産は売るのか残すのか
  • 相続税は誰が負担するのか

といった具体的な話になると、
意見が真っ二つに分かれました。

結果として、
話し合いが1年以上続き、何も進まない状態に。


事例② 「平等に分けたい」が争いの種になる

遺言書がなかったため、

「法定相続分で平等に分けよう」

という話になりました。

しかし、

  • 不動産中心の財産
  • 現金が少ない

という状況で、
「平等」は簡単ではありません。

  • 不動産を多く相続した人は相続税が払えない
  • 現金を多く相続した人は不公平に感じる

結果として、

「こんな分け方は納得できない」

という不満が生まれ、
協議は難航しました。


事例③ 介護をしていた人の不満が爆発

長年、親の介護をしてきた相続人がいました。

しかし、遺言書がなかったため、
法律上は他の相続人と同じ取り分です。

「私は時間もお金も使ってきたのに…」

この思いが抑えきれず、
感情的な対立に発展しました。


事例④ 相続税の支払いで揉める

都心部の不動産は評価額が高く、
相続税も高額になります。

  • 誰が税金を払うのか
  • 不動産を売るかどうか

この点で意見が割れ、
関係が悪化してしまうケースも少なくありません。


新宿区・千代田区・文京区の相続で特に注意すべき点

このエリアの相続には、
共通した特徴があります。

  • 地価が高い
  • 不動産の割合が大きい
  • 相続税が高額になりやすい

遺言書がないと、

  • 不動産をどうするか決まらない
  • 相続税対策ができていない

という問題が同時に発生します。


遺言書が果たす本当の役割

遺言書は、

  • 財産の分け方を指定するもの

というイメージが強いかもしれません。

しかし、本当の役割は、

  • 相続人の道しるべになる
  • 話し合いの土台をつくる
  • 無用な争いを防ぐ

という点にあります。

遺言書があることで、

「お父さん(お母さん)は、こう考えていたんだね」

と、
相続人が同じ方向を向いて話し合えるのです。


「遺言書があれば必ず揉めない」のか?

正直に申し上げると、
遺言書があっても、トラブルが起こるケースはあります。

しかし、

  • 遺言書がない相続
  • 遺言書がある相続

では、
揉め方・深刻さがまったく違います。

遺言書があるだけで、
多くのトラブルは
「防げるレベル」に収まります。


なぜ元気なうちに遺言書を考えるべきなのか

相続が起きてからでは、

  • 親の意思は確認できない
  • 対策の選択肢が限られる

一方、生前であれば、

  • 冷静に考えられる
  • 家族と話し合える
  • 税金対策も含めて検討できる

という大きなメリットがあります。


「まだ早い」と思っている方へ

遺言書の相談に来られる方の多くが、
こうおっしゃいます。

「もっと早く準備しておけばよかった」

遺言書は、
残される家族への思いやりです。


専門家に相談する意味

遺言書は、
ただ書けばいいものではありません。

  • 法律的に有効か
  • 相続税への影響はどうか
  • 家族関係を悪化させない内容か

これらを総合的に考える必要があります。


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相続診断士・プライベートコンサルタント
乾 浩一