自社株の相続評価はどう決まる?中小企業オーナー向け解説

こんにちは。
新宿区・千代田区・文京区を中心に相続相談・事業承継のサポートを行っております、
相続診断士・プライベートコンサルタントの乾浩一です。

相続のご相談の中でも、
最も難しく、最も金額が大きく、そして最も後回しにされがち
なのが、

「自社株の相続」

です。

  • 「株なんて売れないから、価値はないと思っていました」
  • 「会社は順調だけど、相続の話はまだ先で…」
  • 「税金がかかるとは聞いたことがありますが、正直よく分かりません」

このような声を、
私はこれまで何度も耳にしてきました。

しかし、
自社株の相続は、対策をしないまま迎えると、
一気に数千万円〜億単位の問題になることもある

非常に重要なテーマです。

この記事では、

  • 自社株とは何か
  • 相続税評価はどのように決まるのか
  • なぜ「売れない株」でも高額評価になるのか
  • 新宿区・千代田区・文京区の中小企業オーナーが特に注意すべき点
  • なぜ生前対策が不可欠なのか

を、相続や会社の知識がない方にも分かるよう、
やさしく、丁寧に解説していきます。


自社株とは何か

自社株とは、
自分が経営している会社の株式のことです。

中小企業の場合、

  • 株式は上場していない
  • 市場で売買されていない
  • 社長やご家族がほぼ100%保有している

というケースがほとんどです。

このため、

「誰にも売れない株なのに、
どうして相続税がかかるの?」

と疑問に思われる方も多いのです。


自社株は「現金にならない」のに相続税がかかる

ここが、自社株相続の最大の特徴であり、
最大の落とし穴です。

  • 自社株は、簡単に現金化できない
  • しかし、相続税は原則「現金で一括納付」

つまり、

お金は入ってこないのに、
税金だけは請求される

という事態が起こり得ます。

これが、
自社株相続が「怖い」と言われる理由です。


自社株の相続税評価はどう決まるのか

自社株の相続評価は、
「なんとなく」や「感覚」で決まるものではありません。

税務上、
細かいルールに基づいて評価されます。


上場株と非上場株の違い

まず、
上場株と非上場株では、評価方法がまったく異なります。

  • 上場株
     → 株価があるため、比較的シンプル
  • 非上場株(中小企業の自社株)
     → 複数の評価方法があり、非常に複雑

この記事では、
**非上場株(自社株)**に絞って解説します。


自社株評価の基本的な考え方

自社株の評価は、
大きく分けて次の3つの視点で行われます。

  1. 会社の規模
  2. 会社の収益力
  3. 会社の資産内容

つまり、

「会社として、どれくらいの価値があるか」

が、
株の評価額に反映されるのです。


主な評価方式① 類似業種比準方式

これは、

  • 同じ業種の上場企業
  • その株価や指標

を参考にして、
自社株の価値を計算する方法です。

  • 売上
  • 利益
  • 配当

などを基に、
数値を当てはめて評価します。


主な評価方式② 純資産価額方式

こちらは、

会社を今すぐ解散したら、
どれくらいの財産が残るか

という考え方です。

  • 不動産
  • 預金
  • 有価証券

から、

  • 借入金
  • 負債

を引いた
純資産を基に評価します。


主な評価方式③ 併用方式

多くの中小企業では、

  • 類似業種比準方式
  • 純資産価額方式

を、
一定の割合で組み合わせた
併用方式が使われます。

この割合は、

  • 会社の規模
  • 業種

によって変わります。


「会社は儲かっていない」のに評価が高い理由

ここで、
多くの経営者が驚かれるポイントがあります。

「利益はそれほど出ていないのに、
なぜ株価がこんなに高いのですか?」

理由の多くは、
不動産などの資産です。


都心の不動産を持つ会社は要注意

新宿区・千代田区・文京区の中小企業では、

  • 事務所ビル
  • 倉庫
  • 先代から引き継いだ土地

を、
会社名義で保有しているケースが多くあります。

これらは、

  • 帳簿上は安く見えても
  • 相続税評価では高額

になることが少なくありません。

結果として、

「本業は普通なのに、自社株評価だけが異常に高い」

という状況が生まれます。


自社株相続でよくある誤解

誤解① 後継者がいれば問題ない

後継者が決まっていても、

  • 株を相続する
  • 税金を払う

という問題は、
別物です。

後継者がいても、
納税資金がなければ、会社経営が苦しくなる
こともあります。


誤解② 会社を売らない限り税金は関係ない

相続税は、

「売ったかどうか」ではなく、
「持っているかどうか」

で課税されます。

売却予定がなくても、
相続税は容赦なく計算されます。


65歳・女性・相続人の立場で考えてみましょう

あなたは65歳。
定年退職後、パートをしながら生活しています。

親は80代で、

  • 中小企業のオーナー
  • 都内に自宅
  • 会社名義の不動産
  • 金融資産もある程度

相続人は、

  • 配偶者
  • 子ども2人(あなたとご兄弟)

この場合、

  • 自宅の相続
  • 不動産の相続
  • 自社株の相続

すべてが絡み合い、
相続は一気に複雑になります。


自社株相続で起こりやすいトラブル

トラブル① 相続税が払えない

  • 現金は少ない
  • 株は売れない

結果として、

「税金を払うために、
会社からお金を借りる」

という本末転倒な事態も起こります。


トラブル② 兄弟間で株の扱いを巡って揉める

  • 誰が経営するのか
  • 誰が株を持つのか

これを決めないまま相続を迎えると、
会社の経営そのものが不安定になります。


トラブル③ 税務調査の対象になりやすい

自社株評価は、

  • 計算が複雑
  • 判断が分かれやすい

ため、
税務署も重点的にチェックします。


自社株の相続は「生前対策」がすべて

ここで、
最も重要なことをお伝えします。

自社株の相続は、
相続が起きてからでは、
ほとんど対策ができません。

  • 株の分散
  • 評価の引き下げ
  • 納税資金の確保

これらは、
生前にしかできない対策です。


生前に検討すべき主な対策

  • 株式の集約・整理
  • 事業承継税制の検討
  • 持株会社化
  • 不動産の切り分け
  • 納税資金対策

どれも、
時間をかけて考える必要があります。


なぜ「早めの個別相談」が必要なのか

自社株相続は、

  • 税金
  • 法律
  • 会社経営
  • 家族関係

すべてが絡み合います。

インターネットの情報だけで
判断するのは、
非常に危険です。


個別相談のご案内(自社株・事業承継対策)

新宿区・千代田区・文京区を中心に、
相続診断士・プライベートコンサルタントとして、
自社株・事業承継を含めた個別相談を行っています。

  • 自社株の評価額を知りたい
  • 将来、どれくらい相続税がかかるか不安
  • 後継者と家族のバランスを取りたい

どんなご相談でも構いません。
難しい言葉は使わず、
現状を整理し、
「今やるべきこと」を一緒に見つけます。

「もっと早く相談しておけばよかった」
そうならないために、
ぜひ一度、お話を聞かせてください。

相続診断士・プライベートコンサルタント
乾 浩一